フェルメール 「ヴァージナルの前に立つ女」を原寸大再現
2019年4月20日(土)より公開
フェルメール「ヴァージナルの前に立つ女」
1670-72年頃 51.7 x 45.2 cm
ナショナル・ギャラリー、イギリス
「ヴァージナルの前に立つ女」は、フェルメール後期の代表作で、最盛期の繊細さと晩年の簡略化が程よく混在する作品です。ヴァージナル(チェンバロに似た小型の鍵盤楽器)の裏蓋と壁に2枚の画中画が描かれ、中央のトランプを掲げるキューピッドの絵は「誠実な愛」を暗示し、弓が彼女の頭上にあることから、女性が恋愛中であることを示しているとも解釈されています。日本未公開の作品、ぜひ大塚国際美術館でご覧ください。
フェルメール、ヤン
1632年オランダ デルフト生まれ。21歳のときから画家としての活動を始め、デルフト画家組合の理事も務める。手紙、音楽、恋愛などを題材とする室内の日常生活を描き、緻密な筆遣いや計算された光の表現、幾重にも解釈できる画中画など、鑑賞者を魅了する美しく繊細な作品を残した。1675年43歳で没するとその作品は次第に忘れ去られていったが、19世紀になって改めて評価されるようになった。残された作品は35点ともいわれている。