おすすめの今月の1枚

   
大塚国際美術館スタッフが毎月おすすめの作品をご紹介。
絵画鑑賞をもっと身近に興味深く楽しんでいただけたら嬉しいです。
 

【今月の1枚】リーバーマン、マックス 《ミュンヘンのビア・ガーデン》

【今月の1枚】リーバーマン、マックス 《ミュンヘンのビア・ガーデン》
 
この作品を描いた、マックス・リーバーマンは、ドイツ印象派を代表する画家で1870年代にはパリに数年滞在しましたが、彼が共感を寄せたのは、当時、頭角をあらわしつつあったモネ、ルノワールなどの印象派よりも、ミレー、クールベなどのリアリズムの芸術でした。しかし1880年代に入ると彼は印象派的な作風を展開しました。
 
本作は、ミュンヘン市内にある今も市民の憩いの場として親しまれている広大な英国式庭園の中にあるビア・ガーデンを描いたものです。
画面奥の方では、音楽隊の指揮者であろう男性が大きく手を振っており、何か演奏中のように見えます。手前では、かわいらしい子どもたちが遊び道具を手にしていたり、喉が渇いたのか、母親らしき女性から水をもらっている女の子の姿もあります。テーブルでは、ビールを仲立ちとして知らぬどうしが一家団欒のように和むという、いかにもドイツらしい光景です。老若男女が1つの場所に集まり、和気あいあいと同じ時間を過ごす情景が幸福感さえ覚えます。
 
テーブルやイス、登場人物が身に付ける服の白、地面に映る木漏れ日の表現に印象派を意識しますが、本家モネやルノワールに比べると、人物や樹木など細部描写にこだわっているのが目につきます。これは、ミレー、クールベに学んだ初期のリアリズムの名残なのでしょう。
 
 
さて7~8月の当館イベント『1年まるごとゴッホの「ヒマワリ」』第2弾のテーマは、ドイツ!
この作品の舞台となっているドイツ、ミュンヘンでは、毎年9月に世界最大のビール祭り「オクトーバーフェスト」が行われています。そこで演奏されるヨーロッパアルプス地方の伝統音楽「オーバークライナー」のコンサートを、日本での第一人者エーデルワイスカペレを迎えて7月28日・29日の2日間限定で当館で開催します。絵画鑑賞とともに、陽気な音楽でドイツのお祭り気分を味わってみませんか♪
(文責:松浦 奈津子 2018年7月)
 
 
リーバーマン、マックス《ミュンヘンのビア・ガーデン》
リーバーマン、マックス[1847-1935]
≪ミュンヘンのビア・ガーデン≫
1883年-84年
油彩、板/95×69㎝
ノイエ・ピナコテーク、ミュンヘン、ドイツ
 
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