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おすすめの今月の1枚

大塚国際美術館スタッフが毎月おすすめの作品をご紹介。
絵画鑑賞をもっと身近に興味深く楽しんでいただけたら嬉しいです。

【今月の1枚】モネの「大睡蓮」

 1883年、43歳のモネは、パリからおよそ80㎞離れた村ジヴェルニーに住まいを移します。園芸も趣味としたモネは四季の草花を育て、日本風の庭園をつくり、以後1926年に没するまでの40年以上にわたってこの地で一連の「睡蓮」を描きました。その数は200を超えるとされています。これらの集大成といえるのがオランジュリー美術館にある「大睡蓮」。画家はこの作品を「自然光のもとで見てほしい」と願い、当館では退色劣化しない陶板の特性を活かして屋外に再現しています。天候や季節の光の移り変わりで異なる変化を楽しむことができる上、6~9月にかけては周囲の池に睡蓮の花が咲き、名画とともに楽しめるベストシーズンが訪れます。
 
 さて、いまでこそ巨匠として知られるモネですが、1874年に発表した作品「印象、日の出」はジャーナリストのルロワから酷評されました。それは、ものの形や固有の色彩など自然の忠実な模写を目指していた伝統的絵画とは違った、素早い筆の運びによる下絵のような仕上げに最大の理由がありましたが、この作品は「印象派」の名前の由来となり、モネは絵画界に新しい革命をもたらしました。
 
 当館では、6月から8月の間、「名画の中のレボリューション 革命的絵画」をテーマに、スタッフがギャラリーをご案内します。フランス7月革命(1830年)をたたえて描かれたドラクロワ「民衆を導く自由の女神」など、絵画の新時代を築いた作品をめぐる約40分間のガイドツアーです。ぜひご参加ください。
 
(文責:土橋加奈子 2019年6月)
モネの「大睡蓮」
モネの「大睡蓮」
1916-26年
油彩、カンヴァス
オランジュリー美術館、パリ、フランス
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