過去のおすすめ

 

過去のおすすめ一覧

過去のおすすめ一覧
フォーム
 
【今月の1枚】ジェラール、フランソワ《アモルとプシュケ》
 恋愛で想い人との間を取り持ってくれた人をよく「恋のキューピッド」といいますが、実はキューピッドはローマ神話の愛の神様のことで、別名は「アモル」と呼ばれます。他の人の恋愛の脇役として登場することの多いアモルですが、実はアモル自身の恋のお話があることをご存知ですか。

この作品のテーマは神話で語られた、初々しい恋人たちの愛。神であるアモルが彼女に愛おしそうにそっと口付けしている様子が描かれています。では、そのアモルの恋とはどんなお話なのでしょうか。

アモルの恋のお相手はある国の王女プシュケ。人間の女性でした。そのあまりの美貌に、愛と美の女神ヴィーナスは彼女に嫉妬し、プシュケが不幸な恋に落ちるようアモルに命令をしました。
しかしあろうことかアモル自身がプシュケに恋をしてしまうのです。プシュケを宮殿に連れてきたアモルは、一切自分の正体を見せず、夜だけ彼女の元に戻ってきました。プシュケはとても幸せに暮らしていましたが、ある夜好奇心からアモルの寝顔を見てしまい、これに気づいたアモルはプシュケの元を去ってしまいました。
アモルにもう一度会いたいプシュケは、ヴィーナスから出されるいくつもの無理難題を乗り越えました。しかし最後の課題は乗り越えることができず、プシュケは深い眠りに落ちてしまうのです。
アモルもまたプシュケを忘れられずにいました。そして探しているうちについに眠るプシュケを見つけたアモルは、天空の支配者ゼウスにプシュケとの恋に許しを願い、その後めでたく結ばれました。

他の人の恋愛を取り持つことができるにもかかわらず、自らの恋愛には不器用なアモル。自分の恋に心を煩わせるなんて、なんだか神様に親近感が沸いてきませんか?
 
(文責:内藤 寿美子 2015年2月)
<<大塚国際美術館>> 〒772-0053 徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字福池65-1 TEL:088-687-3737 FAX:088-687-1117