おすすめの今月の1枚

   
大塚国際美術館スタッフが毎月おすすめの作品をご紹介。
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【今月の1枚】モネ、クロード≪カササギ≫

【今月の1枚】モネ、クロード≪カササギ≫
 
 印象派を代表するフランスの画家、モネが描いた冬の風景「カササギ」をご紹介します。
 
 この作品は1869年頃の冬に北フランスノルマンディー地方のエトルタで描かれたと言われています。その頃のモネは経済的苦境のあまり前年に自殺未遂までしたほど苦しい状況でした。危機は何とか切り抜けましたが、相変わらず大変な生活苦でした。そんな状況をまったく感じさせない明るい冬の景色が描かれたこの作品は、凍てつくような冬の日にコートを3枚も着込み、雪にイーゼルを立てて描いたと言われています。
 
 題名の「カササギ」とは、画面左の柵にちょこんととまっている鳥のことです。場所は農場の一角でしょう、右には大きな納屋が見えます。
 
 しかし、この作品において最も見る者の視線を引き付けるのは、カササギでは無く、雪上にできた柵の青い影の美しさでしょう。冬の雪の日、影は青く見えるのでしょうか。雪が降った日には、当時のモネになった気持ちで見てみようと思います。
 
 
(文責 浅井智誉子 2017年1月)
 
 
 
【今月の1枚】モネ、クロード≪カササギ≫
《カササギ》
モネ、クロード(1840-1926)
オルセー美術館、パリ、フランス
油彩、カンヴァス/89×130㎝
1869年頃
※写真は大塚国際美術館の展示作品を撮影したものです
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